街歩きをしていると、Bia hơiという看板がいたるところにあります。
この看板があるところは、日本でいう大衆酒場みたいなもので、毎日多くのベトナム人が酒を交わしています。
Bia hơiとはベトナム語で『生ビール』という意味で、いわば”ビール酒場”です。
“ビール酒場”がいたるところにあるということは、ベトナム人はビールが大好き!ということです。
この記事では、ベトナムのビール事情とベトナム人の飲み方についてご紹介します。
旅行者にはうれしい格安ビール
旅行に来たら、ビール好きの方は異国の地ビールを飲んでみたいと思うでしょう。
ベトナム産のビールは、
このBia hơiで、ハノイビールなどは70円ぐらいで飲むことができます。
ただ、Bia hơiは、完全にローカルなので英語が通じにくく、注文が通りづらい可能性があります。
そんな時は、地元民や外国人が夜な夜な集まる、Ta Hien通り(ハノイ)という飲み屋街はいかがでしょうか?
ベトナム人の酒の飲み方
・氷を入れて飲む
ビールに氷を入れて飲むのがベトナムスタイル。
アジアのビールの薄いビールが氷でさらに薄くなってしまいます。
そのため、アルコール度数が薄まり、たくさん飲んでしまいます。
・昼間から飲む
・乾杯が多い
日本では、乾杯するときには、グラスを高らかに上げ、『乾杯!!』と言いますよね。
ベトナムでは、最初は同じですが、掛け声で、『モッ ハイ バ ウオン!!』 と大声で言います。
これはベトナム語で、『1 2 3 飲むぞ!』という意味です。
この音頭が、宴会などで10分おきほどで行われます。
・一気飲みが基本
この音頭が始まったら、必ず一気飲みをしなければなりません。
これは暗黙のルールです。
飲み終わると、互いに握手を交わして信用を深めることができるのです。
なぜアルコールをたくさん飲むのか
物価が安いということも理由ですが、特に重要なのは、酒の席は信頼関係を築く場であるからです。
中国などのアジアの国々と同じように、ベトナムでも酒の席は距離を近くする最良の手段と考えられています。
ビジネスマンにとっても相手の信用を得るためによく飲み、そのうえで交渉をスムーズに行うことができるようになるのです。
つまり、ベトナム人にとって、飲み会は最高のおもてなしなのです。
ベトナム人のアルコール消費量
これだけ激しくお酒を飲むベトナム人ですが、世界的に見てどれくらいアルコールを飲むのでしょうか?
ベトナム人女性は、人口の19.9%しかお酒を飲まないのに対して、男性は40%から60%がお酒を飲みます。
若い人達の酒離れが進んでいるようですが、30歳以上の男性の多くはお酒が大好きなようです。
では、ベトナム男性は毎日どれくらいお酒を飲むのでしょうか?
上の図は、男性の一日10gのアルコールが入った酒の飲酒量です。
よくお酒を飲むイメージが強いロシア人と中国人を抑えて、第一位の結果になっています。
ベトナム人の5という数字は、毎日度数5%のビールの中瓶2.5本を飲んでいるということを意味しています。
どれだけベトナム人男性がお酒を飲むのか理解できますね。
社会問題
これだけお酒を飲むベトナム人ですが、飲酒に伴った事故が多いのも事実です。
ベトナムは、バイクが道路を埋め尽くすほど走っています。さらに、信号を守らなければならないという文化がありません。
そのような荒々しい交通状況も相まって起きる事故が飲酒運転による交通事故です。
WHOによれば、交通事故の約67%は高濃度のアルコール摂取者だといいます。
皆さん旅行に来た時に、特に夜の歩行は気を付けてくださいね。